富山は雪国でした。

2021.01.17
  • 社長の小池です。

    ここ数年、雪の量がかなり少なくなったように感じていました。
    これも、地球温暖化の影響かなと心配していたのですが、
    やはり雪の無い生活は楽で良いなあと、正直思っていました。

    所が、今冬は35年ぶりのドカ雪、
    少し油断していました!

    富山県の資料に、
    「富山 雪の文化」
    というのがありましたので、
    ご紹介したいと思います。
  • ①富山が雪国と思うのは、遠い昔の話なのか・・・・!?
    ①富山が雪国と思うのは、遠い昔の話なのか・・・・!?
    この写真は、昭和56年の「56豪雪」の街中の写真です。
    手拭いをマフラー代わりにして、長靴を履いて傘をさして、
    道路には車の轍がみえますが、
    如何にも昭和の感じがします。

    昭和15年から昭和56年までの期間で、
    「最深積雪」を調べると、
  • 昭和15年 208cm
    昭和20年 165cm
    昭和38年 186cm
    という記録があります。

    私は、さすがに昭和15年、昭和20年の豪雪は知りませんが、
    昭和38年の豪雪はハッキリと覚えています。
    年末から雪が降りはじめ、あらよあらよの内に富山県が雪に埋まりました。
    2階から出入りするという話があったように記憶します。


    下のグラフは、昭和56年以降の、
    冬期間の累計降雪量(青棒)と最深積雪(薄黄色棒)
    の変化です。
  • 最深積雪は、
    昭和56年 160cm
    昭和59年 122cm
    の記録があり、
    その後は100cmを越すことはありませんでした。
    そして、
    令和03年 124cm
    35年ぶりの大雪となったわけです。

    このグラフを見る限りは、
    確かに雪の量は、「累計・最深積雪」共に減った来てるように思えます。

    令和2年などは、累計降雪量で34cm 最深積雪で15cmとなっています。
    (去年の冬は、本当に楽でした!!)
  • ②全国との比較
    ここ数年の、雪の量は確かに減っていますが、
    全国レベルで富山市の雪の量を見てみたいと思います。

    この表は、冬期間の累計降雪量です。
  • 表の左側が、平成2年~令和1年までの30年間の平均累計降雪量
    表の右側が、平成22年~令和1年までの10年間の平均累計降雪量

    富山県は、累計積雪量で
    30年平均で全国4位
    10年平均で全国5位

    やっぱり、富山は堂々の雪国でした。

    全国1位から3位は不動の
    1位 青森市
    2位 札幌市
    3位 山形市
    が占めています。
    特に、1位と2位は累計積雪量で他を圧倒しています。

    北陸三県では、
    隣の金沢市や福井市と富山では、
    累計積雪量で『格の違い』 がある様です!!

    次の表は、冬の期間の降雪日数です。
  • 富山市では、
    30年平均で55日
    10年平均で60日
    冬の期間に雪が降っています。

    年間で約2か月
    雪が降っていることにになります。
    只、全国平均では10位と、累計積雪量よりはランクが下がります。

    札幌市などは、年間で124日
    約4か月 雪が降っていることになります。
    やはり、北海道は厳しい気候の土地のようです。
  • ③多雪地域と住宅
    ここ50年の期間でみれば、確かに降雪量は減る傾向にはある様に感じます。
    只、冬将軍は決して来ないわけではないという事を今回のドカ雪は教えてくれました。

    富山県の住宅は、
    やはり雪対策は避けて通れないポイントのように思います。

    私の友人が、屋根の雪を見て
    「雪が自然に落ちるのが、楽で良いよね!」
    と言ってきましたが、
    これは危険な発想です。

    富山の住宅の屋根には、
    瓦であれ、金属の屋根であれ 「雪止め」が付いています。
    何故なら、雪が緩んで一気に雪が屋根から落ちてくると、
    危険だからです。

    只、軒先は屋根の強度が落ちるので、
    瓦であれば軒先から2枚分は雪止めがなく、
    3枚目に雪止め瓦を施工します。
    軒先の雪だけは、住宅の屋根を守るために、
    雪を落とす配慮があるからです。

    富山の住宅は、
    長年の雪の経験で上からの重さについては、
    配慮があります。
    (柱の太さや、梁の大きさ など)

    只、横の圧力(横揺れ)には、対策が必要です。

    もしも、冬季の屋根に雪が積もった時に、
    地震の横揺れが発生したならば、
    屋根の瓦の重さと雪の重さが相乗効果で横揺れを増幅させ、
    家の倒壊を招く危険があるからです。

    その対策としては、横揺れを想定した構造を考慮する必要があります。
    当社が標準仕様とする
    「長期優良住宅」
    は、これらの対策も十分検討しています。
    (耐力壁の重要性)

    やはり、雪国には雪国仕様の住宅が必要だと
    今回のドカ雪で再認識しました。

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