富山市山室 新モデルと断熱性能

2016.11.20

社長の小池です。

この度、富山市山室に「コンフォートタウン山室 ハウジングフェスタ」に合わせて、当社の新モデルを建築しました。

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当社の住宅づくりにおいて基本とするのは、「住宅は性能」というコンセプトです。

匠の経験と感は非常に大事な要素ですが、当社は、住宅性能表示・長期優良住宅を始め、それらの匠の技と性能の見える化を大事にしてきました。

そして、最近の住宅事情は、今年の熊本地震や地球温暖化の影響を受け、住宅の性能の重要性が一段と高まっています。

今回、山室の新モデルを建設するにあたって、「住宅は性能」とうコンセプトの中で、時代の要請・これからの住宅のあり方・お客様に何を提案すればいいのか等々、社内で喧々諤々の検討会を開きました。

その中で、一番時間をかけたのが

住宅の断熱性能の目標値(Ua値)をどれくらいにするか?

という課題でした。

現在の住宅は、

①サッシのタイプ(ex:ガラスのタイプがシングル 又は ペアガラス、サッシの枠がアルミ 又は 樹脂)などの個別の性能

②断熱材の種類(グラスウール、吹付け断熱材 等々の断熱材が有り)などの個別の材料の性能

でなく、

これらの材料を使って家の各所から逃げる熱損失を計算して住宅の断熱性能を判断する時代になっています。

この断熱性能を数値化したのが、Ua値(外皮平均熱貫流率です。

現在の日本は、北は北海道から南は九州沖縄まで8地域に区分されます。(ex:北海道は、気候によって1地域から3地域に分かれる。沖縄は、全て8地域)

富山県の地域区分は、ほとんどが5地域に分類されますが、富山市の北部や黒部市・南砺市の一部、上市町・立山町が、ワンランク気候の厳しい4地域に分類されます。

5地域の上記のUa値(外皮平均熱貫流率)の基準値は0.87(W/(㎡・K))、4地域の基準値は0.75(W/(㎡・K))となっています。

従って、富山県においては、住む地域で「住宅のUa値が基準の0.87 又は 0.75」と比較することで、断熱性能の良い家か悪い家かの判断が出来る時代になりました。

さらに、住宅のUa値は、数字が小さいほうが当然ながら断熱性能が良いことになります。

基準値からどれくらい下げるかが、住宅会社の技術力という時代になりつつあります。

Ua値の基準として、経済産業省が促進するZEH住宅(ゼロエネルギー住宅)は、Ua値0.6以下を基本スペックとしています。(基準値の約30%ダウン)

昨年当社が建築した経堂ZEHモデル(←クリック)は、経済産業省のスペックをベース建築し、Ua値0.6を切ることに成功しました。

そして、今回の山室モデルでは、さらなる断熱性能の向上を目指しました。

その目標数値は、Ua値0.48です。

基準値から45%ダウン、経済産業省ZEHレベルから さらに20%ダウンの目標値です。

このUa値0.48の根拠ですが、「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」が薦める「HEAT20」のG1クラスの断熱水準です。

当然ながら、断熱性能を上げるにはコストアップが避けられません。しかし、市場から遊離した価格設定も有り得ません。

そうした中、コストアップにならないように当社の住宅の構造体の基本を極力変えずに、断熱材の厚み・サッシの仕様(全館真空トリプルガラスを採用)を変える事で、「HEAT20」のG1クラスを達成することが出来ました。

何故、この様な断熱性能を数値化し、更に性能をアップする必要があるのでしょうか?

理由は

①断熱性能を上げることで、冷暖房費が抑えられ省エネ住宅になり、CO2削減になる

②省エネ住宅にすることで、冷暖房費などの光熱費が安くなり家計も助かる

③家の断熱性能が上がると、体感温度のストレスがなくなる

④部屋断熱から家断熱に変わり、部屋間の温度差によるストレスがなくなる

⑤冬の結露・カビ対策に最適

⑥ヒートショック・ぜんそく・アトピー等 高断熱住宅は健康にも良い

等があげられます。

是非、山室モデルにご来場いただき、「HEAT20」のG1クラスの住宅を体感していただきたいと思います。

コンフォートタウン山室 ハウジングフェスタは、11月19日(土)20日(日)26日(土)27日(日)の計4日間開催します。

又、この山室モデルで12月4日(日) ZEH住宅勉強会(予約制)を開催します。

住宅は一生一回の高価な買い物です。

そして、これからの住宅に必要なことは、「住宅は性能」という考え方かと思います。

合わせての、ご来場お待ちしています。

(記 : 社長 小池英樹)


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