富山新港火力発電所 LNG1号機 建設現場を見学

2016.11.12

社長の小池です。

先日、北陸電力 富山新港火力発電所 LNG 1号機 建設現場を見学してきました。

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北陸電力では、エネルギーセキュリティーや環境特性、経済性等総合的な観点から、火力・原子力・水力や再生可能エネルギーを組み合わせた、電源のベストミックスと多様化を推進されています。

そうした中、富山新港火力発電所の石炭1号機は、北陸電力では一番古い石炭火力であり、ボイラーの負荷追従が遅く運用性が悪いことから、LNGを燃料とする高効率で環境負荷の少ないLNG発電にリプレースする事になったそうです。

平成26年に工事を開始し、平成30年には運転開始を目指しておられます。

今回のLNG火力発電は、東北地震による原発事故が原因ですすめられたプロジェクトでなく、純粋に設備の更新時期であったとの事です。

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最初に案内されたのが、全長450mのLNGバースです。15万トン級のLNG船が接岸できるように、長さ30m~90m 外径80cm~170cmの鋼管杭 を約80本 海上に打設して作ったそうです。

この様なプラント建設における杭の考え方は、当社が住宅の地盤改良に行っているの砕石パイルとは根本的に違って当然ですが、スケールの大きさに先ずは驚きました。

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次に向ったのが、LNGを貯蔵するLNGタンクです。

このタンクは、外径が約84m、高さは54mの円筒形で、マイナス162℃の超低温で液化した液化LNGを18万㎥貯蔵するそうです。(これだけ聞いても、その大きさはピンときませんが、下が内部の写真です。ほとんど、ドーム型野球場ですね!!)

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タンクの基礎は、長さ50m、外径80cmの鋼管杭が約500本打ち込んであるそうです。基礎のコンクリート打ち作業は、県内のコンクリート工場を全てこの現場向けに調整して、2日で打ち込んだそうです。

規模もやることも超が付く工程ですね!!

 

タンク本体は、低温用鋼材(9%ニッケル鋼)の内槽と炭素素材の外槽による金属二重殻構造で、さらに外周はプレストコンクリート防波堤を設置して、万が一の漏洩にも備えているそうです。

このタンクの上部の蓋ですが、既にタンク内部に据え付けられています。重さは、なんと1000トン。タンクの円筒が完成した折は、空気の圧力でこの1000トンの蓋を持ち上げて検査をするそうです。そんな事が出来るのかなと思いますが、日本の技術力にビックリポン!!!

尚、重油などの液体であれば鉄が錆びることもありタンク内部のメンテナンスが必要ですが、液化LNGでは錆が出ないそうでメンテナンスの必要も無く、タンク内部は工事中の今しか見学出来ない’ないそうです。(貴重な体験でした!!!!)

 

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【感想】

プラント建設の規模の大きさに脱帽です。こんな大きな設備で電力を作ることは、原子力発電所もLNG発電所も同じなのであり、そのメンテナンスは大変な労力がいるように思います。

ただ、化石燃料の方が人知の及ぶ範囲で扱いが簡単であり、新港の民家近くで発電できる安全面や立地条件のメリット、当然消費地に近い発電による送電ロスの軽減という意味等々を考えれば、LNG発電の方に分があるように思いました。問題は、CO2やNOx対策でしょうが、詳しい数字までは聞いていませんが、日本の技術力をもってすれば問題は無いように思いました。

 

当社は、昨年からZEH(ゼロエネルギー住宅)に積極的に取り組んでいます。

ZEH住宅は、住宅の視点からエネルギー問題や環境問題を我々の次に時代に負担を残さない為に、家庭用のエネルギーの地産地消を目指す住宅です。

11月19日から、コンフォートタウン山室 住宅展で、当社の新しいZEH仕様のモデル住宅がオープンします。

ご来場、お待ちしております。

(記:小池英樹)


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