ウッドワン本社工場を30年ぶりに訪れて

2025.11.14

■ ウッドワン本社工場(広島)を30年ぶりに訪れて

社長の小池です。

先日、30年ぶりに株式会社ウッドワン本社工場を見学する機会をいただきました。

長年住空間づくりに携わってきた身として、同社の取り組みは常に注目してきましたが、改めて現地を訪れ、その理念と技術の進化を肌で感じ、大きな感動を覚えました。

ウッドワンの最大の特徴は、ニュージーランドで自社による山林経営を行っていることです。40,000ヘクタールもの広大な森林を所有し、これは富山県黒部市の全面積に匹敵する規模です。30区画に分け、30年サイクルで植林・育林・間伐・伐採を繰り返し、持続可能な森林資源の循環を実現しています。単なる木材生産ではなく、環境保全と再生可能資源の活用を両立させた姿勢は、まさに企業としての責任を体現した取り組みと言えます。

この広大な森で育てているのがラジエーターパイン。30年でこの太さに成長しします。

今回見学した工場では、
①建具や収納扉に使われる心材「トライウッド」の制作工程、
②壁収納「エラボ」の製造ライン、
③階段のプレカット工程、
④折れ戸の制作過程(梱包前チェックの厳しさには驚愕)、
⑤無垢のフロア材「ピノアース」の溝加工から塗装・梱包までの全工程(ピノアースは、当社の打合せ室に現物が施工してあります)
を丁寧に案内していただきました。

いずれも企業秘密を多く含むため撮影は禁止でしたが、その分、現場のスタッフの方に丁寧に説明していただき、技術力や品質管理の高さを間近で確認でき、貴重な体験となりました。

さらに工場横には、全国最大規模を誇るショールームが併設されており、多彩な商品を用いた「ルーミング」が多数展示されています。

特に高級ラインである「WOシリーズ」の空間提案は、同社の新たな方向性を象徴しており、素材感・デザイン・空間のつくり方のすべてが洗練されていました。

現場のものづくりとショールームの提案力が一体となり、木の持つ価値を最大限に引き出している点が非常に印象的でした。

30年前に訪れた際とは、作られている商品も設備も大きく変わっています。

しかし、〝木を生かし、暮らしに品質を届ける〟というウッドワンの根幹にある姿勢は変わらず、むしろ進化し続けていることを強く感じました。

環境への配慮、素材への敬意、そして住まい手への思いやり。そのすべてが製品づくりに結実している——今回の見学は、そんな企業哲学に触れ、深い感動と新たな学びを得る機会となりました。


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