工事の流れ ④上棟編

2019.07.20
  • 土台引き
    土台引き 土台引き
    基礎工事、そして基礎床上配管が終わると、
    いよいよ上棟の準備にかかります。

    最初の工程は、
    基礎の立上がり部分と土台との間に、「基礎パッキング」を敷きます。

    基礎パッキングは、
    土台と直接基礎の立ち上がり部を、
    直接触れさせない部材です。

    土台を直接基礎コンクリートに載せると、
    コンクリートからの湿気によって
    土台が腐ったり、白蟻被害の確率が高くなることが
    指摘されています。


    床下に湿気をこもらせない為に
    床下換気を行うことも大事ですが、
    基礎パッキングには通気機能もあります。


    基礎パッキングこそ、現代の住宅建築における
    「縁の下のチカラもち」
    かも知れませんね。

    尚、基礎パッキングは別名「土台パッキン」「猫土台」とも言われます。


    基礎パッキング敷きの工程がおわると、
    土台を引く工程になります。

    基礎が立ち上がってない所には、
    大引き(おおびき)が架かりますが、
    そのような場所には、
    鋼製束を使って大引きを受けます。

    これらの工程は、
    住宅の水平を確保する大事な工程となります。
  • 床合板工事
    床合板工事 床合板工事
    土台引き工程が終わると、
    当社の住宅では、
    床下の断熱材を床下一面にひきます。
    (断熱材の性能については、後ほど断熱性能編で詳しく説明します)

    その工程が終了すると、
    いよいよ床合板(厚み28㍉)を施工します。

    当社の床合板は2面実加工(さねかこう:凸部・凹部 形状)となっています。
    凸部と凹部を互いに噛み合わせることで、
    ずれないようにすると共に、
    気密性や防水性を高めています。

    住宅の建て方で、
    1階の28㍉床下合板を施工しないで、
    床ダルキといわれる部材に
    12㍉の床合板を仮敷きして上棟をする方法もありますが、
    足元が不安定であり
    施工上の危険性もあります。

    当社は28㍉の床合板を完全に敷き詰めることで、
    現場の整理整頓につながる事は当然ながら、
    上棟時の工事の安全作業にもつながっています。
  • 上棟 前日
    上棟 前日
    上棟前日には、

    上棟作業の安全性から、足場の施工をします。

    更に、上棟時の施工の効率を図る為に、
    1階の柱を建てます。

  • ピン工法
    ピン工法 ピン工法
    当社の住宅はピン工法を採用しています。

    従来、木材を繋ぎ合わせるためには、
    接合部分を大きく削り、はめ込む工法をとっていました。
    しかし、
    木材を大きく削る事で断面欠損が生じ、
    地震などの大きな力を受けた時に、
    弱点になってしまう事がありました。

    ピン工法は、
    専用のピンと専用金物を使うことで、
    断面欠損を最小限にとどめ、
    一般的な在来工法よりも地震などのチカラに強い
    工法となっています。


    土台と柱の固定作業では、
    先ず、土台に柱専用の「柱脚接合金物(ちゅうきゃくせつごうかなもの」を取り付けます。
    この金物と土台は、ピンを使って固定します。

    次に、柱脚接合金物に柱を差し込み、
    ピンで柱と金物を固定します。


    木材の加工は、
    全て工場でプレカット処理がなされており、
    狂いも無くピンが打ち込まれ、
    木材と木材が繋がれていきます。


    更に、ピン工法では、
    接合金物が全て木材内部に隠れ、
    金物が柱から見えたり、出たりすることはありません。

    この特長により、
    もう一つの当社の特徴である
    真壁パネル工法が可能となります。

    工場で木材を加工するプレカット作業と、
    現場でのピン打ち作業は、
    上棟時の施工性の正確性と作業効率アップにつながります。
  • 上棟 
    上棟  上棟 
    いよいよ、上棟が始まりました。

    前日までに、1階の柱を建てているので、
    1階の梁・桁を架ける作業から始まります。

    当社のピン工法では、
    プレカット工場で金物が全て取り付けられ、
    現場に搬入されます。

    上棟で構造用木材を繋ぐ工程は、
    金物を介した接合部分にピンを打ち込む作業だけとなります。

    1階の梁・桁が取り付いた時点で、
    建て入り(たていり)を調べます。

    建て入りとは、柱が垂直に立っているか確認する作業です。

    木材は、工場でプレカットされたピン工法なので、
    ほとんど狂いは生じないのですか、
    X方向、Y方向にそれぞれチェックが入ります。

    ピン工法といえ、木造住宅には多少の遊び(余裕)があります。
    遊びを固定する為に、
    メインの柱と柱を垂木で筋交い状に固定します。

    こうして1階の柱が垂直な状況を確認して、
    2階の床合板(厚み28㍉)を、
    1階の梁・桁に釘うちします。

    この工程で、1階部分の垂直と水平が完全に固定されます。

    1階の床合板もさることなが、
    2階の床合板に28㍉を使用する当社の住宅は、
    構造や音対策としてレベルの高い仕様になっています。

    2階部分も1階部分と同じ手順で進みますが、
    2階天井部分に合板を貼る作業が無いため、
    1階とは違った工程になります。

    2階では、
    2階の建て入りの確認の後、
    2階の部分の垂直を保つために、
    屋根垂木&屋根合板を取り付けることで、
    2階の垂直が決まります。

    従って、上棟では
    最低限、屋根工程まで仕上る事を目標に段取りをします。


    当社の住宅はパネル工法を取っていますが、
    上棟作業と同時にパネルを入れることを平行して行い、
    垂直・水平がパーフェクトに完結します。


    一般在来軸組み工法では、この水平・垂直を固定させる工程に
    上棟から数日かかることがあります。
    パネル工法では、住宅の大きさにもよりますが、
    一日で構造材の取付工事を済ませることを目標にしています。

    正確性と合理性にかなった、当社の上棟と言えます。

  • 上棟検査
    上棟検査 上棟検査
    上棟が終わると、
    瑕疵保険の2回目の検査を受けます。

    基礎の検査と同様に、工事監督にとっては緊張の瞬間です。

    設計図通りの部材を使い、施工が行われているか、
    厳しくチェックをうけます。

    横方面からの力に対して、
    当社の住宅は
    パネルと床合板 プラス 火打ち(ひうち)
    で対抗します。

    火打ちとは、
    梁・桁のコーナー部分に取りつける補強材で、
    鋼製火打ちを使います。

    当然ながら、
    パネル・床合板・火打ち
    は、全て構造計算で必要箇所が計算されています。

    指定の場所への取り付けが行われているか、
    検査員が全てチェックをします。

    尚、当社の住宅は長期優良住宅で、
    耐震等級Ⅱを標準としています。

    一般的な建築基準法で決められている仕様より
    構造に関する木材の使用料は格段に多くなっています。

    検査の時間も、長くなっているようです。

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